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6月 2017
カンボジア:奨学金を申請している小6の生徒、ライダ
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ライダの両親はどちらも小学校を卒業していません。
2人とも農家で田んぼを所有していますが、面積が小さく雨水頼りの農業で、家族が1年間食べていけるだけの収穫量はありません。さらに悪いことに、父は関節炎、母は高血圧で十分働けません。
その結果、少ない収穫量がさらに減っています。
<お母さんと妹。家の前で>
こうした状況で、17歳のお兄さんは小4、15歳のお姉さんは小1で学校をやめ、働きに出ました(お兄さんは現在、消息不明です)。6人きょうだいの3番目のライダも食べるものがなくなると、学校を休んで森に入って食べ物を探します(つまり働きます)。それを家族で食べたり、市場で売ったりします。そんな日は、8キロ先にある学校を休まなければなりません。
それ以外にも、幼いきょうだいの面倒を見たり、炊事や洗濯をしたりすることもライダの仕事です。以前に5歳の妹が上半身に大やけどをしたときはプノンペンの病院に連れて行きましたが、お金がないので1回行っただけでした。
ライダの好きな科目はクメール語(国語)。将来は先生になりたいと思っています。だから、ライダはどうしても中学に進みたくて、ダルニー奨学金を申し込みました。
奨学金をもらえなければ、兄や姉のように、中学には行けず働かなければなりません。
果たして中学校に行けるのか、行けないのか・・・。ライダは働きながら、ふと自分の将来を考えます。