少数民族教師養成事業の卒業生からの手紙
今年、少数民族教師養成事業の奨学金を通して教師養成短大を卒業した生徒は16名でした。
卒業後、奨学生のお礼のコメントが記された報告書が支援者に届きます。
今年、報告書を受け取った支援者のN.Kさんは、支援していた複数の奨学生に返事を書きました。
以下が奨学生ケーンからの手紙とN.Kさんの返事です(手紙はN.Kではなく実名で書かれています)。
<真ん中がケーン。卒業式で>
【奨学生からの手紙】
N.Kお母さん
この手紙を書きながら思わず笑みがこぼれてしまいます。
教師養成大学を予定通りに卒業したことをお知らせします。N.Kさんが心を込めて支援して下さったおかげです。
教師養成大学に通っている間、故郷からとても離れていたために、時々ホームシックになることもありました。
でも長期教育実習で子どもたちを教えに学校へ行った時には、子どもたちの笑顔を見てとても幸せな気持ちになりました。
そしてこれからは教師として、自分の知識や学んだことを故郷の子どもたちに伝えることができます。
N.Kさんは、私や私の家族だけでなく、ラオスの国民にとっても恩人です。
N.Kさんはずっと心の中にいて、決して忘れることはないでしょう。
最後になりましたが、支援をして下さって本当にありがとうございます。
遠く離れていてお会いできないのが残念ですが、私は両親と同じようにN.Kさんの事を尊敬しています。
いつか機会が有れば、是非私たちを訪ねて来て下さい。N.Kさんのご健康とお幸せ、ご成功をお祈りしております。
心を込めて ケーン
【N.Kさんからの返事】
卒業生の皆様へ
卒業おめでとうございます。
皆様からの、卒業を知らせる心温まるお便りを頂戴し、私も嬉しい気持ちでいっぱいになり、私からも皆さんにお礼を言わせて頂きたいと思います。
経済的に恵まれない状況にもかかわらず、頑張って勉強を続け卒業の日を無事に迎えることができた皆様には、私は心からの祝福と敬意を表します。
多くの方は初めて故郷を離れ、初めての1人暮らしでのホーシックやいろいろ御苦労も多かったと推察します。本当にご苦労様でした。
卒業後は故郷で教師としての新しい人生が始まりますが、これからがまさに本番です。
今まで皆様を支えてくれた御両親をはじめとする多くの方々への感謝を忘れず、いっそう輝いてゆかれることを、期待しております。
遠い日本から、これからの皆様のご活躍とご健康、皆様の故郷の発展をお祈りしております。