カンボジアから トイレ建設と女子寮建設を待ち望む声
現在、カンボジアの事業所から、学校へのトイレ建設と女子寮建設を望む声が上がってきています。生徒や教師が健康を損なわないようにトイレ建設を望む校長先生と、学校にいけなかったクラスメイトのことを想い、女子寮建設を希望している女子生徒のメッセージをお届けします。
【トイレ建設プロジェクト】
ベトナムと国境を接するクラチエ州にあるフンセンスヌオール中・高等学校。生徒数は中学校は199名、高校は842名、教師が44名で、計1,000名以上が集う学校ですがトイレは1棟しかなく、現在あるトイレもかなり老朽化しており使えないことが多く、切実にトイレや水道設備の設置を待ちのぞんでいる学校の一つです。今の状況を校長先生が語ってくれました。
「フンセンスヌオール中・高等学校校長のハウイです。2002年からずっと教育現場で働いています。私の学校のトイレの状況ですが、1つのトイレ棟に男女1つずつ計2つのトイレが設置されていますが、手洗い場もなく、状態も悪いので生徒たちは使用したがりません。特に女子生徒や先生は、不衛生なトイレを使うことを避け、学校が終わるまで水分も控え、トイレを我慢してしまいます。長くトイレを我慢することで腎臓や膀胱に負担がかかり、健康を損なう生徒や先生がいます。休憩時間にはトイレに並ぶ列ができてしまうので、何名かはトイレのために家に帰らなければならず、その間に授業が始まってしまいます。こうした状況により、多くの生徒が本来学びに費やすことができるはずの時間を失っています。」
学校にあるトイレの順番待ちをする生徒たち
現在、このような状況にある学校にトイレ建設ご支援いただける方を募っています。ご支援が集まり次第、まずこのフンセンスヌオール中・高等学校へトイレを寄贈したいと思います。ぜひ、ご支援をご検討くださいませ。
クラウドファンディングも募っています!
1棟完成し、現在2棟目の募集が始まっています。
【女子寮建設プロジェクト】
タイ・ラオスと国境を接しているプレアヴィヒア州の北部クレン郡にあるクレン中・高等学校には、中学生298名、高校生425名が通います。中高合わせた全校生徒732名のうち、半数以上の419名が女子生徒です。同校にはクレン郡以外の地域からも生徒が通い、毎年100名以上が学校の近くに住むことを必要とします。親族の家に住むことができる生徒や、男子生徒であればお寺に下宿しそこから登校できますが、そうでなければ掘っ立て小屋のような家を建てて住む場合があります。
生徒が建てて住んでいる小屋
今は学校近くに部屋を借りて暮らしている、ブン・ソピーさんが話をしてくれました。
「私は今中学3年生の14歳です。兄が2人いますが、2人とも経済的な理由から高校への進学はあきらめざるを得ませんでした。私たち家族が住む集落には中学校がないため、小学校を卒業後は家から28km離れたクレン中学校へ進学しました。今は学校近くに部屋を借りて学校に通っています。両親は賃貸料や水道代・電気代に年間64万リエル(約16,000円)の費用を私のために捻出してくれています。両親は農家で、収入は少ないためこの負担はとても大きなものです。小学校ではクラスメイトが30人いましたが、その中で今中学校に通えているのは半分の15人です。学校に寮があれば、両親の負担は減り、より多くの生徒が学校に通えると思います。そうなればとても嬉しいです。遠くから学校に通う子どもたちが、経済的な負担を気にせず勉強を続けられることを願っています。」
現在、女子寮建設にご支援いただける方を募っています。ご支援が集まり次第、まずこのクレン中・高等学校へ女子寮を寄贈したいと思います。ぜひ、ご支援をご検討くださいませ。
※クレン高校の女子寮建設は、本記事の掲載後、クラウドファンディング以外のご寄付により、2022年秋に着工することができ、2023年春に完成しました。その後、新たに別の建設候補校をご紹介しています。
クラウドファンディングも募っています!