HOPE奨学金候補生:進学してプログラミングを学びたい
2022年春から本格的にスタートしましたHOPE奨学金(高校進学支援)。タイ在住で経済的に厳しい家庭に育つ15歳のティーリサラーさんは、来年度から高校への進学を望んでいます。現在奨学金候補生の彼女が、進学できたらどのような勉強をしたいかということや、彼女の目標を語ってくれました。
年金に頼る世帯収入
こんにちは、私の名前はティーリサラー・ンガーンナーシーです。ニックネームはエムで、現在中学3年生(15歳)です。
私たちは農業を生業にしており、現在父方の祖父母と一緒に暮らしています。両親は離婚していて、母はごくまれにお金を送ってくれています。6歳になる妹はウドーンタニー県にいる母方の祖母と一緒に住んでいます。
ティーリサラーさんと祖父
父方の祖父母の年齢は72歳と73歳で、高齢です。家族の収入の大部分は祖父母の年金で、月額700バーツ(2023年1月時点で2,700円)、二人合わせて1,400バーツ(5,400円)で、毎月の生活費には到底足りません。水道代、電気代、食費、私の通学のための交通費などが必要だからです。そのため祖父母は時期により田植えや稲刈りといった日雇いの仕事に出なければなりません。
祖父母の負担を少なくするために私が仕事に出てお金を稼ぎたいのですが、まだ15歳なので何の仕事をしたらよいか分からず、今は食事の支度、皿洗い、掃除などのお手伝いしかしていません。
ティーリサラーさんの家
進学への強い想い
私は進学することを希望していますが、祖父母は高齢ですし高校生になると支出も増えるため、私の学費を捻出できないのではと思っています。貧困家庭の子どもを助ける民際センターのHOPE奨学金制度のことを知り、もしこの奨学金をいただくことができれば、高校進学・卒業が可能になるかと思い、この手紙を書こうと決意しました。
この手紙を読んで下さった方が、祖父母の負担を軽減するため、また私が勉強を続けるために奨学金の支援をしていただけないかと思っています。進学することで、祖父母に少しでも楽をさせてあげられればと思います。
もし奨学金を得ることができたら、その一部を自分が興味ある分野のスキルを伸ばすための塾代に使います。そうすれば知識や能力を伸ばすことができ、将来役に立つと思うからです。私は大学に進学したいので、どうしても高校を卒業したいです。大学を出て就職すれば将来的に祖父母を養うことができるからです。
学校の課外活動で、地元のお祭り後のごみ拾いをするティーリサラーさん
将来の夢
大学での進学先は、情報コミュニケーション工学部を希望しています。ソフトウェアシステムや、ロボット開発のためのプログラミングは将来的にポテンシャルのある分野で興味があり、卒業後の就職に役立つと考えるからです。
問題分析と解決策を学ぶイベントに参加した時のティーリサラーさん
最初、私のような貧しい家庭に生まれた子どもにとっては夢を思い描くことは時に困難だと思っていましたし、将来というのは予測不可能なものであると思っています。進学する機会があるかは分かりませんが、どんなに困難であっても目標を達成するために精一杯努力をすれば、後悔をすることはないと思います。なぜなら私には必ず進学するという意思があるからです。祖父母の面倒を見て、小さい頃から育ててくれた恩を返したいです。私はより良い将来を目指して、高校に進学するための奨学金を希望します。
学校のマーチングバンドに参加したときのティーリサラーさん
「HOPE奨学金」は、顔が見える、成長が見守れる高校生の奨学金制度です。
質の高い教育を、国の未来を担う高校生たちに提供したいという想いからスタートしました。
1日当たり100円、月々3,000円、年間36,000円の支援で、生徒が1年間高校に通うことができます。
皆様からのご支援、お待ちしております。