ミャンマーの学校に安心な水を 浄水器設置事例
2023年1月、大手総合建設業の戸田建設株式会社様が社会貢献事業としてミャンマーで浄水システム設置を実現されました。子どもたちが学校でろ過された水を笑顔で飲む、素敵な画像が現地より届きましたのでご紹介いたします。
ミャンマーで学校への支援を行うには何かしら現地との繋がりがないと難しいと言われています。この度、戸田建設様より、民際センターにミャンマーの学校に支援ができる方法はないかとのご相談をいただきました。それを受け、EDF-Myanmar(民際センター ミャンマー事業所)が浄水器を設置可能な学校を選定、戸田建設様にご紹介することで、今回のコラボレーションが始まりました。
戸田建設様は1980年代からODAプロジェクトとして病院やテレビ局といった重要な施設をミャンマーにて多く建設されてきた実績があり、現在も技術とノウハウを活かしてミャンマーの人々の生活と経済の発展に貢献されています。
きれいな水を飲む生徒
浄水システム提供先
Htein Hnit Pin Primary school (ヤンゴン市郊外にある学校。日本でいう幼稚園年長から中学2年生までの9学年から構成され、2023年現在計672人の子どもたちが在籍中。)
校舎内の生徒たちの様子
従来子どもたちが使ってきた井戸水用水槽
Htein Hnit Pin Primary schoolでは、2022年8月までは、井戸設備が完成しておらず、壺にためた雨水を使用していました。2022年9月には、井戸設備は完成したのですが、戸田建設様の調査によりWHOの飲料水基準を満たしていないことが判明しています。井戸でくみ上げ溜めた水は安全な水ではないため、子どもたちは自身で飲料水を購入せざるを得ない状況でした。
SDGsの目標6に掲げる「安全な水とトイレを世界中に」は、2030年までに誰もが安全な水を利用できるようにすることを目標にしています。そこで今回のプロジェクトが立ち上げられました。
以前から学校に設置されていた井戸水用の水槽
戸田建設様設置の浄水システム
井戸水を一次フィルターでろ過し、太陽光パネルから給電された淡水化装置を通すことで飲用可能な水が供給可能となりました。きれいになった水はタンクに貯蔵され、子どもたちがいつでも安全な水が飲める環境を作ることができました。この浄水システムは、戸田建設様から学校に無償で提供されました。
設置後に行われた水質検査では、ろ過された水がWHOの飲用水基準を満たしており、飲用可能なことがわかりました。
戸田建設様設置の浄水システム
新しく作られた浄水システムを格納する小屋
この浄水システムは2022年12月9日から三日間にわたって設置工事が行われ、テスト使用期間を経て、2023年1月16日から生徒たちへの水の提供が始まりました。学校に通う子どもたちや教師の健康を支え、日本とミャンマーの架け橋となるこのようなプロジェクトは民際センターが掲げる理念である「民による民のため」の支援といえます。
寄贈式典の様子
生徒たちとテープカットを行う戸田建設の現地担当者様
民際センター ミャンマー事業所代表。式典にて。
2023年1月26日に現地で行われた寄贈式典では学校関係者、地域の教育機関職員と生徒、設置業者、そして民際センター ミャンマー事業所代表者が招かれました。
民際センターにおいてもプロジェクトを通してSDSGsの目標「安全な水とトイレを世界中に」に積極的に取り組んで活動しております。詳しい活動内容と支援の方法はページ下部のリンク先をご覧ください。子どもたちが自らの命を守り、学校に通い続けるためには衛生的な水源が必要です。民際センター ミャンマー事業所を通して、子どもたちがいつでも安心して水を飲める環境を作り、一人でも多くの子どもが学校に通い続けられる機会を与えてくださった戸田建設様には心からお礼申し上げます。
民際センターでも独自のミャンマー 浄水プロジェクトを行っています!
学校が子どもたちにとってより安心して過ごせる場になるよう、皆様からのご協力お待ちしております。