ダルニー奨学金 ~誕生とその魅力~
大切なご寄付が、“だれのために、何のために使われているかがわかったら”と思うことはありませんか?
顔が見える1対1の教育支援「ダルニー奨学金」なら、支援している子どもの成長を、卒業まで見守ることができます。そんなダルニー奨学金の 誕生ストーリー と、支援を実感いただけるポイント をご紹介します。
1人の少女との出会いから生まれた、ダルニー奨学金制度
今から36年前の1987年春。民際センターの創設者である現理事長の秋尾が、タイ東北部・イサーン地方の村でダルニーという名前の少女に出会ったことから「ダルニー奨学金」は始まりました。
その村で、秋尾はタイ人の友人宅に宿泊します。村人総出のもてなしを受けていたある夜、偶然隣にいたダルニーちゃんを膝に乗せ、宴席を楽しみました。ダルニーちゃんは当時、小学1年生。タイで最も貧しい地域にあるこの村では、自作農の家庭から中学校へ進学できる子どもは数年にひとり。また多くの小作農の家庭では中学進学など考えられない状況でした。ほとんどの子どもは小学校卒業後に出稼ぎに行くのが一般的な社会で、貧困家庭の子どもの出稼ぎは、時に人身取引や風俗産業へ売られることを意味します。この少女も、小学校を卒業すればいずれはそのような運命に直面するかもしれません。タイ人の友人からタイ現代社会の実情を聞いた秋尾は「年間1万円(※当時)の教育支援があれば、この子どもたちが中学校に進学できる」ことを知り、支援を決意しました。
帰国後、ダルニーちゃんの中学進学を願って名付けられた「ダルニー奨学金」の寄付募集が始まり、翌1988年には記念すべき第一期生41名へと奨学金が提供されました。あれから36年。支援対象国はメコン5カ国(タイ・ラオス・カンボジア・ベトナム・ミャンマー)へと広がり、ダルニー奨学金を通じて現在までに延べ42万人の子どもたちの就学が支援されています。
ダルニーちゃん(写真)はその後ダルニー奨学金の支援を受け、勉強を続けることができました。
“1対1の顔の見える教育支援” ダルニー奨学金とは?
1)経済的貧困が理由で中学校教育を受けられない子どもたちを支援する、国際教育里親制度です。
2)年間14,400円の支援で、生徒1名が1年間中学校に通うことができます。
3)ドナー1人につき1人の生徒を、中学校入学から卒業まで支援します。(※一部単年度支援もあります)
4)支援者には毎年、生徒の写真付きの情報が「奨学金証書」として送られ、成長を見守ることができます。
**1分でわかるダルニー奨学金**
人は生まれる国や社会を選ぶことはできません。世界には今も中学校に通えない子どもたちがいます。経済的に恵まれない家庭に生まれても、中学校教育を受けることでその後の人生を変えることができます。教育支援こそ、私たち一人一人ができる国際貢献であると考え、民際センターはこれからもダルニー奨学金支援を続けてまいります。