【カンボジア女子寮建設】クラウドファンディング目標額を達成!
2021年6月にスタートした民際センター独自のクラウドファンディング。その開始当初から続く【カンボジア女子寮建設プロジェクト】が、このたび2年10か月の歳月を経て、目標額4,160,000円という大きなゴールをようやく達成することができました。途中、円安による価格改定もあり達成がますます難しく思われた時期もありましたが、これまで長らくお待ちくださった88名の支援者の皆様に、職員一同心より感謝申し上げます。
寮の建設地は、コンポンスプー州 にあるプノンスローチ高等学校です。これから約5~6ヵ月かけて建設工事を行い、竣工後は支援者様へ報告書をお送りします。
【建設予定地のプノンスローチ高等学校について】
プノンスローチ高校は、カンボジア南部・コンポンスプー州に2004年に設立された学校です。
【校長先生からのメッセージ】
スヴァイ・サレド校長
「プノンスローチ高校校長、スヴァイ・サレドと申します。わが校は首都プノンペンから約67キロ離れた地方部にあります。通学区域には6つの小学校と10の中学校があり、通学距離は5キロから40キロまで生徒により幅がありますが、もっとも遠い中学校出身の場合、通学距離は約40キロにも及びます。距離が遠いと通学が困難なため、学校の近くに住む場所を探す必要があります。
現在、わが校へ遠方から通学する生徒は215名おり、うち108名が女子生徒です。高額な家賃を払って部屋を借りており、居住環境は悪く利便性も低いため、生徒の健康と教育に影響を及ぼしています。両親が部屋の賃料を工面できない場合は、高校進学をあきらめることになります。
この学校に女子寮が建設されることで、女子生徒たちの就学率の向上が期待でき、生徒たちに明るい未来への希望を与えてくれます。ありがとうございます」
【遠方通学をする女子生徒からのメッセージ】
レンさん(高校2年生)
「私の中学校は、プノンスローチ高校から2番目に遠い通学圏にあり、高校から約20キロ離れた場所にありました。中学校ではクラスメイトが35人いましたが、そのうち高校に進学できたのはたった9人だけです。
他の生徒たちと協力して学校のそばに部屋を借りていて、30人で生活しています。室内は、カーテンで個人のスペースを仕切っていますが、衛生的ではありません。特にトイレの問題は深刻で、30人で1つのトイレを使用しています。
両親が私に仕送りできる生活費は毎月160,000リエル(約6,200円)に限られています。家庭の収入が少なかったり不安定だったりすると、家賃や生活費が払えずに学校を辞める生徒たちもいます。」
チョークさん(高校2年生)
「私は歴史が好きで、看護師になるのが夢です。3人きょうだいの長女です。両親は農業をしています。出身地はここから約20キロ離れているため、学校の近くに部屋を借りなければなりません。このあたりの家賃の相場は年間400,000リエル(約15,500円)ほどですが、不便な環境で、勉強もしづらい状況です。
クラスメイトの中には、家庭の経済状況が苦しくなり高校を中退した生徒たちもいます。この学校に女子寮ができれば、遠方に暮らすより多くの生徒たちが勉強を続けられるようになると思います。」
寺院に下宿できる男子生徒に比べて遠方通学のハードルが高いカンボジアの女子生徒たち。本プロジェクトの女子寮は学校の敷地内に建設されるため、女子生徒たちの通学にかかる時間が短縮され、安全性も格段に改善されます。建設されると何代にもわたって使われ続ける寮には、次のような効果・特徴があります。
以上、プノンスローチ高校の女子寮の完成を、どうぞ楽しみにお待ちください!