通学自転車支援プロジェクト

【支援できる国】ラオス ラオス カンボジア カンボジア

ラオスやカンボジアの地方では、まだまだ中学校の数が少なく、1つの中学校に4つや5つの村から生徒が通ってきます。家から学校までの通学距離は時には往復で10㎞を超える長距離になります。貧しい世帯の多くは自転車を買うことができず、生徒は炎天下や雨期のぬかるんだ道を毎日数時間歩いて通学しています。ラオスやカンボジアの中学生が中途退学する理由の一つが、この通学の困難さです。
民際センターではこの問題を解決すべく、2014年から生徒たちに自転車を贈る「通学自転車支援プロジェクト」を行っています。

 

支援対象地域と贈られる自転車

支援金額:18,000円
支援対象者:通学に往復で徒歩2時間以上かかる下記対象地域に住む貧しい中学生
■ 支援対象地域:
ラオス…カムアン県、サワンナケート県、サーラワン県、セコーン県
カンボジア…プレアヴィヒア州、シェムリアップ州、バタンバン州、ポーサット州、コンポンスプー州、カンポット州、タケオ州、コンポンチュナン州、スヴァイリエン州、コンポントム州、クラチエ州
■ 支援品内容
ラオス…自転車(新品・現地調達品)、ステッカー

カンボジア…自転車(中古・日本製品※)ステッカー、修理道具(内容は変動あり)、空気入れ

※支援内容について:近年のラオスにおける物価の高騰により自転車の品質を維持したままでの修理道具や空気入れの購入が困難なことから、ラオスでは自転車のみ生徒に提供し、空気入れやタイヤの修理・メンテナンス道具は自転車を提供した生徒が在籍する学校に定期的に配布致します。
※2023年5月1日お申し込み分から、カンボジアのみ、中古の日本製自転車を現地で購入してお届けしております。民際センターは2023年4月30日まで新品の現地調達品を子どもたちに届けていましたが、子どもたちが通学する悪路に適しており、かつ耐久性のある自転車を選び直した結果、中古の日本製自転車に変更することにいたしました。


■ スケジュール:

寄付ボタン

 

生徒からのサンクスレターと生徒へ届く証書
①生徒からのサンクスレター…ご支援者様宛に、現地からメッセージ付きのポストカードが届きます。裏には、生徒が寄贈自転車に載る様子を撮影した写真が印刷されています。
*ご寄付から約半年後の送付を予定していますが、現地の購買、配達、郵便事情等で1~2ヶ月遅れる場合があります。ご了承ください。

②生徒へ届く証書…日本の誰が自転車を贈ってくれたのかわかるよう、生徒が自転車と共に受け取る証書には、支援者様のお名前が記載されます。

【自転車通学の様子

 

自転車通学の生徒たちの声

レンカム・シサマイさん

【ラオス】レンカム・シサマイさん(16歳/中学1年生/セコーン県)
学校から自宅までの往復距離:12㎞ 

Q. 自転車通学をいつからしていますか?
A. 今年からです。昨年は両親が経済的な理由で自転車を買うことができず、小学校を卒業してから、1年間学校を休まざるを得ませんでした。

Q. 自転車通学の良いところを教えてください。
A. 自転車通学により、毎日通学ができるようになりました。また、妹を乗せて学校まで送ることもできるようになりました。

Q. 歩いて通学するとどれくらい時間がかかりますか?
A. 1時間かかります。自転車だと30分で着きます。

Q. あなたの村の生徒たちはどうやって学校へ通っていますか?
A. 自転車やバイクを持っている一部の生徒は、持っていないほかの生徒を乗せてあげたりします。

Q. もし自転車がなかったら学校に通うことは難しいですか?
A. もし自転車がなければ、学校に通うことができないと思います。

 

K・Lさん

【カンボジア】K・Lさん(14 歳/中学1年生/カンポット県)
学校から自宅までの往復距離:13㎞

Q. 自転車通学の良いところを教えてください
A. 自転車があるから毎日学校に時間通りに着けます。放課後は補習も受けることができます。家と学校は片道6.5㎞離れているので、もし自転車がなかったら毎日学校に通うことはできなかったと思います。自転車は私にとって重要です。

Q. 歩いて通学するとどれくらい時間がかかりますか?
A. 往復で2.5時間~3時間近くかかります。

Q. あなたの村の生徒たちはどうやって学校へ通っていますか?
A. 私の村は学校から遠いため、生徒たちはバイクや自転車に友人と相乗りして通っています。

Q. もし自転車がなかったら学校に通うことは難しいですか?
A. はい、難しいと思います。毎日通うことはできないと思います。次第に学校から気持ちが離れてしまうと思います。自転車がなければ友人の自転車に相乗りせざるを得ないので、もし友人が学校を休んだら、私も休まなければなりません。

 

【ラオス事業所長からのメッセージ】

農村地域で暮らす大部分の子どもたちにとって、自転車を持つことは将来への希望を意味します
私は、そのような地域において、勉強への意欲があるものの、通学の距離的困難さを理由に中・高等教育を諦めてしまう多くの子どもたちを見てきました。ある12歳の女の子は、強い日差しの下、埃っぽい道や雨の日の泥だらけの道を歩きながら自宅から遠く離れた学校へ通っています。このような過酷な通学状況は、生徒たちが中途退学する原因の一つです。

自転車は、子どもたちに希望と教育の機会を提供します。自転車は、貧困からの脱出につながるとても大切なものです。
自転車があれば通学時間の短縮は可能となり、友だちと共に過ごす時間が増えます。生徒の生活において楽しい時間を過ごすことが増えるでしょう。また増えた時間で、生徒は勉強に集中することができます。きょうだいの世話や家族の手伝いをする時間も増えれば、家族が助け合う環境づくりにもなります。

このように多くの利点がある通学自転車支援プロジェクトにおいて最大のメリットは、子どもたちが学校に通い続けられることです。
ラオス事業所から改めて、貧困により毎日通学することが難しい子どもたちのために、通学自転車のご支援を皆様にお願いさせていただきます。すべての子どもたちが学び続け、子どもたちの夢を叶えられるよう、どうぞよろしくお願いいたします。
━ラオス事業所所長 カムヒアン・インタバ

【カンボジア事業所長からのメッセージ】

いつも温かいご支援をありがとうございます。皆様の温かいご支援により、カンボジアの教育事情も以前に比べれば改善されてまいりました。
小学校への純就学率は95%を超えるようになりました。反面、中学校への就学率は、まだまだ低いのが現状です。せっかく中学に通える子どもたちの中でも、20%が中途退学してしまうことは残念でなりません。
中途退学の理由の一つは、通学の困難さです。「自転車」はこの通学問題を少しでも解消するための鍵です。通学自転車プロジェクトを通した皆様からのご支援は少なからず生徒たちの中途退学の危機から救います。

カンボジアの通学事情の前提として、農村部では50%~60%の中学校が、生徒の家から往復10~20㎞ほど離れた場所に建てられています。生徒のうち15%は自転車で通学しており、45%は徒歩で通学しています。他の通学手段として、荷台付有料バイクや、友人の自転車・バイクへ相乗りするなどの方法があります。

強い日差しの下、自宅から遠く離れた学校へ徒歩で着くと、子どもは勉強に集中できません。通学を諦めてしまう子どももいます。家庭における貧困事情や通学距離の遠さは、子どもたちが教育を享受する上で大きな障害となっています貧しい農村地域に住む子どもたちにとって、自転車は重要な通学手段です少しでも多くの子どもたちが中学校に通えるために、皆様に通学自転車プロジェクトへの温かいご支援をお願いさせていただきます。
━カンボジア事業所所長 チェン・チャンディー

 

1台の自転車が子どもたちの通学を支え、学ぶ心を励まします

 

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