3月にカンボジア女子寮が完成しました!
2023年度に個人の支援者様からご寄付いただいたカンボジアの女子寮2棟が、3月に無事完成を迎えました。今回はそのうちの1棟をご紹介します。
小学校、中学校、高校…と上級の学校になるにつれて学校数が少なくなり、公共交通機関も整わないカンボジアでは、特に中高生になると、通学距離の遠さから進学をあきらめる生徒たちが大勢います。男子生徒には学校近くの寺院での下宿という選択肢がありますが、お寺は女人禁制であるため、女子生徒たちが遠方から通学するためには、学校近くに家を借りたり建てたりして暮らす必要があります。経済的に恵まれない生徒たちは、家庭の収入が尽きれば「中途退学」という現実を受け入れざるを得ません。【カンボジア女子寮建設】はこうした、学校から遠く離れたエリア出身の女子生徒たちの就学を支えるプロジェクトです。
女子寮建設地:プレアヴィヒア州チェブ郡 カンポンスララオ高等学校
施工期間:2023年11月~2024年3月
今回の女子寮寄贈先であるカンポンスララオ高校は、2015年に中学校の敷地を間借りする形で開校し、2020年に現在の新校舎へと移転しました。現在は9つの小学校、2つの中学校の通学区となっています。近くにメコン川が流れるラオスとの国境沿いにあり、地方部の中でもかなり僻地に位置するため、通学区に多くの学校があっても、就学率は非常に低い状況が続いています。チェブ郡には小学校が26校ありますが、中学は7校、高校は3校しかなく、郡内の高校就学率は20.8%に留まっています(2023年度現在)。
そのような状況のなか完成した今回の女子寮は、片山様という男性から寄贈されたものです(*ご本人の許可を得て掲載しています)。キッチン・トイレ付きの寮として建設され、収納付きベッド台、テーブル・椅子、シーリングファン、床置き型扇風機なども設置されました。当初は井戸も作られる予定でしたが、建設予定地の近くに別の井戸が見つかり、代替品としてソーラーバッテリーが寄贈・設置されることになりました。バッテリーは寮内の照明、ファン、給水設備などの電源として活用されるほか、余った電気は寮だけでなく学校内でも活用が可能になります。
それでは、完成したばかりの女子寮の様子と、生徒たちからのビデオメッセージをご覧ください!
女子寮外観(左端が入口)
主室(写真上)、キッチン(写真下)で過ごす寮生たち
ビデオメッセージ(*支援者様ご本人の了承を得て公開しています)
ご質問等はお気軽に下記ボタンよりご連絡ください。ご寄付いただける場合は、ご提案書と共にトイレ、キッチンやベッドなどの有無についても丁寧にご説明させていただきます。