カンボジアの2023年度の奨学金授与式と所長からのメッセージ
カンボジアの2023年度の奨学金授与式で撮影された動画を皆様にお届けいたします。
カンボジア事業所のチャンディー所長がカンボジアの教育の歴史や現状について、そして所長として願うことを語っています。
<カンボジア事業所チャンディー所長からのメッセージ>
▲2023年12月初旬にプレアヴィヒア州で行われた奨学金授与式の様子です。
【ビデオの内容】
カンボジアの教育システムは、1975年から1978年のクメールルージュの内戦時代に教師など有識者が多く命を奪われた歴史があり、人材不足により破壊されました。その後、多くの国々や民間機関からのサポートを受けて、カンボジアの教育システムは1993年の第1回目の選挙以降、確かに改善されてきました。新しい校舎が建てられ学用品も使えるようになりましたが、カンボジアの教育システムは未だに問題に直面しています。
中学校・高校における就学率の低さと中途退学率の高さです。2021-2022年の教育統計によると、中学校の※純就率は46.3%、中途退学率は16.6%。高校の純就学率は26.5%、中途退学率は18.5%でした。カンボジアにおいては公立の中学校・高校の学費は無料ですが、保護者は制服や学用品など必要な物を準備する必要があります。そして貧しい家庭にとって、その費用を工面するのは非常に困難です。皆様からの貧しい生徒たちへの奨学金支援は、中等教育の就学率を上げ、中途退学率を下げることに役立っています。そればかりでなく、生徒たちが一生懸命勉強する動機となり、さらに貧しい家庭の生徒に手を差し伸べる意味のある支援となっています。カンボジア事業所所長として、私は皆様に奨学生を高校卒業までご支援いただければと願っております。
※純就学率:本来就学すべき年齢の生徒だけを、その年齢の人口で割った割合
「ダルニー奨学金」「HOPE奨学金」は、ドナー1人につき1人の子どもを支援し、子どもには誰が支援してくれているのかを伝える、顔が見える、成長が見守れる、1対1の国際教育里親制度です。皆様からのご支援、お待ちしております。