精華中学校(京都)は2008年から、書損じハガキ収集でタイ中学生19人の奨学金支援!
2014年12月、京都府相楽郡精華町立精華中学校からの依頼で講演をさせて頂きました。
同校が2008年から奨学金支援を続けているタイ東北地方の子どもたちの教育事情や、中学3年間を奨学金支援した元奨学生の消息なども話してほしいということで、当日は全校生徒約340人の前でお話をさせて頂きました。
また講演後に、生徒会メンバーとダルニー奨学金担当教諭にインタビューをさせてもらいました。
奨学金支援のきっかけは、2007年当時生徒会メンバーだった中学3年生の「国際貢献活動をしたい」という提案でした。
以来、毎年生徒会が中心となり、学校内だけでなく、周辺のスーパーや駅に生徒会手作りのポスターやハガキ回収箱を設置して、ハガキ寄贈を募っています。
(「京都新聞(2015年2月25日付け)」に掲載されました)
同校生徒会メンバーに、支援活動のやりがいなどについて質問したところ、次のようなコメントがありました。
「日本の子どもは経済的に恵まれているが、世界には小・中学校に行くことができない子どもが多数いるので、その中で、タイ東北地方貧困家庭の中学生の教育支援ができて嬉しい」
「姉も生徒会メンバーで私は小学校の時から国際協力に関心があったので精華中学生徒会に立候補した」
「同じ年頃のタイの中学生をハガキ収集活動で支援できるのは驚きだ」
「支援する奨学生の写真と報告書が毎年送られてくる、一対一の顔が見える国際協力の形がわかりやすい」
<精華中学校が支援するタイ中学生の写真を掲げる生徒会メンバーたち>
生徒会メンバーたちの活動は、毎年届くタイ中学生の写真を全校生徒が見ることができるように校内の壁に張り出したり、「書損じハガキキャンペーン」の垂れ幕やポスターやチラシ、ハガキ収集箱の製作など多岐にわたります。
そして、毎年1月中旬には、最寄り駅やスーパーの前で、書き損じハガキ寄付の呼びかけも行っています。
<学校内の壁に、タイ中学生の奨学金証書と写真を張り出すのも、生徒会活動の一つ>
<生徒会室で、手分けして書損じハガキキャンペーンの垂れ幕やポスター作り!>
同校は2008年から毎年確実にタイ中学生の卒業までの3年間の支援を続けており、2014年までに卒業した元・奨学生の数は8名。
今回の講演依頼をきっかけに、同校からの依頼もあり、元奨学生の消息を、民際センター・タイ事務局を通して、それぞれの学校に問い合わせをしました。
中学卒業後、都市部に働きに行く元奨学生も多く、元奨学生探しは思っていた以上に難航しました。
奇跡的に1人の消息が判明し、タイ事務局スタッフが、元奨学生に電話インタビューをすることができました。
【元奨学生ナムフォンさんからのメッセージ】
「中学生の頃、父が他界し母が再婚し他県に引っ越したため、私は祖父母と住んでいましたが、精華中学校が奨学金支援をしてくれたおかげで、中学校を卒業できました。高校に入ってまもなく祖父が他界したため高校中退。
昨年結婚し夫婦共働きしながら6ヶ月の娘を育てていますが、現在私はセブンイレブンの副店長です。
中学をちゃんと卒業できたから、責任ある仕事を任されています。将来は働きながら、いつか高校を卒業する夢も持ち続けます。
精華中学校からの3年間の奨学金支援に心から感謝しています!」
<左は奨学金受給当時、右は現在のナムフォンさん>
なお、精華中学校が2014年度に寄贈してくださった書損じハガキが非常に大量だったため(タイ奨学生9人の中学3年分)、理由を聞いたところ、「精華中学校の書損じハガキ収集活動が新聞で取り上げられ、その記事をご覧になった方から、大量のハガキ寄贈がありました」ということでした。
<2014年に支援を開始したタイ中学1年生からもメッセージが届きました>
「Thank You Seika Junior High School for Supporting Our Scholarship」
講演を終えて、最寄り駅の祝園駅構内で、精華中学校生徒会メンバーが作ったポスターが貼ってありました!
「書損じはがきキャンペーン。ご協力ください!!! ~タイの中学生に奨学金を~」
2015年度タイ奨学金の締切は3月20日。
※書損じハガキを切手に変換したら、締切は2月末です!詳しくはコチラ
<精華中学校生徒会メンバーが手作した味のあるポスターが駅構内に!>