ラオス カムアン県の校長先生から 感謝のメッセージ
ラオスのターケーク郡にある中・高等学校に校長として勤務するセノーイ・ナファさん(48歳)から、HOPE奨学金について感謝のメッセージが届きました。ターケーク郡はラオス中南部に位置する郡で、タイとの国境からはバスで1時間ほどの距離です。カムアン県に住む人の多くは、セノーイさんの両親と同様に農業従事者です。2000年時点のカムアン県に住む人々の平均年収は約330USドル(2023年6月現在で約47,000円)で、首都ビエンチャンや首都圏と比較すると平均収入が低い地域です(ターケーク郡に暮らす子どもたちの生活は、過去にご紹介した中学生や小学生の記事をご参照ください)。そんな地域で育ったセノーイさんは、子どものころの経験を交えて、HOPE奨学金で高校教育を受けられることの素晴らしさについて語ってくれました。
貧しい家庭に生まれたセノーイさん
私はカムアン県ターケーク郡にあるナドン中・高等学校で校長を務めるセノーイ・ナファです。現在高校生に政治や公民などの科目を教える傍ら、学校運営に携わっています。また、ほかの教師と連携し、生徒たちが学習指導要領に基づいた公平な授業を受けられるような授業づくりも行っています。
ナドン中・高等学校のセノーイ・ナファ校長
私は、貧しい家庭の出身です。両親は農家で小さな田んぼを持っていましたが、家族全員で食べていけるだけの大きさではありませんでした。学校へは、底が抜けた靴や破れた服を着て通っていました。時には食べるものも十分にありませんでしたが、周りを見るとほかの子どもたちも同じような境遇にありました。同級生はみな等しく貧しい家庭の子どもでした。
同級生と比べて私がラッキーだったのは、両親が教育の重要性を理解していたことでした。私の両親は貧しくても私が学校に通い続けることを許してくれました。その時に受けた教育のおかげで、私は自分の人生を切り開くことができました。今の自分があるのは教育のおかげです。私は校長としてコミュニティーに恩返しすることができるようになりました。
私は1993年に高校を卒業したのですが、その後サワンナケート教師養成短大で学び、1998年から教師としてのキャリアを始めました。教師としての経験を積む中で、地元の発展に確実に貢献していると実感しました。そして同時に自分自身の成長も感じることができました。
HOPE奨学金への感謝の想い
校長という仕事は、決して大きな富をもたらす職業ではありませんが、 確実に以前よりよい環境で暮らせるようになってきています。
また、我が校の生徒が奨学金をいただき、学業に励み、幸せそうに過ごしているのを見るととても嬉しく思います。日本の皆様、本当にありがとうございます。学校を代表して、生徒たちに代わり皆様の心のこもったご支援に感謝申し上げます。
ラオスの高校生
HOPE奨学金は、貧しい家庭から教育費という経済的負担を軽減してくれます。子どもたちは学校に必要な制服や教材を奨学金で購入し、喜ぶ様子を見せてくれます。この気持ちはとても言葉で表せませんが、私たちは深く感謝しています。
日本の皆様の健康と幸せをラオスからお祈りしています。お読みいただきありがとうございました。
「HOPE奨学金」は、顔が見える、成長が見守れる高校生の奨学金制度です。
質の高い教育を、国の未来を担う高校生たちに提供したいという想いからスタートしました。
1日当たり100円、月々3,000円、年間36,000円の支援で、生徒が1年間高校に通うことができます。
皆様からのご支援、お待ちしております。