ダルニー奨学金支援校の立命館宇治高校IMコース生徒を対象に講演をしました!
2000年から書き損じハガキ収集や街頭募金で奨学金支援をしている立命館宇治中学高校の「IMコース(1年間の海外留学が必須)」の高校生74名を対象に、今年10月、民際センターのスタッフが2時間の講演をさせて頂きました。
パワーポイントを使って、途上国の現状や教育支援の意義と効果、そして、ソーシャルビジネスでの途上国支援事例やさまざまな募金方法などを紹介した後に、ディスカッションの時間を設け、4つのグループに分かれた生徒達に実際の募金活動案を議論し、発表してもらいました。
募金活動案をディスカッション!
<熱心にディスカッションする生徒たち>
宇治市や京都府の企業などとの協働募金プロジェクトなどの選択肢もあったが、4グループとも立命館宇治高校独自のダルニー奨学金の募金活動案について前向きに積極的に話し合い、結果を発表してくれました。
4グループの結果発表
●Aグループ(2016年1月から留学予定の1年生)
留学出発前に募金結果を出したいので、てっとり早く街頭募金をしたいと発表。学校の自動販売機前や宇治市内でも募金協力を呼びかけたいとプレゼンしました。
●Bグループ(2016年1月から留学予定の1年生)
Aグループ同様、留学前の11月の休日、京都駅前での街頭募金を提案。京都は外国人観光客が多いので英語表記付きのポスターやチラシも作り、留学前の英語の勉強にもなるので、募金目的も英語で説明したいと、とても意欲的な募金プランとなりました。
●Cグループ(2015年留学経験済みの2年生)
立命館宇治の独自募金と街頭募金の両方を、ラオス建国記念日など意味がある祝日に実施したいと提案。留学先のカナダの学校ではチャリティイベント日に私服着用を可能にして、その学生から募金してもらったので、立命館宇治でも同様の企画を実施したり、ラオスなどの民族衣装を手に入れて、着用したい人から募金してもらうなど、複数のアイデアを披露。
●Dグループ(2015年留学経験済の2年生)
学校の購買と食堂で、生協の協力を頂き、ラオスやベトナム料理を作って販売すれば、多数の人が購入し、募金も集まると提案。また、ラオス民芸品の販売を通じて途上国の現状を知ってもらい、売上げ利益を奨学金にしたいとも提案。
さらに、カナダの留学先学校で生徒たちが家で焼いたクッキーを販売しボランティア活動をしていたので、立命館宇治でも校内だけでなく、学校近くの住宅でもクッキーを販売し、募金活動に活用したいと熱意あふれるプレゼンをしてくれました。
生徒たちからの熱い感想文に感謝感激!
講演から約2週間後、IMコースの生徒たちが書いてくれた感想文64通を、立命館宇治校担当教諭から受け取りました!
生徒たちが誠実に情熱的に書いてくれた感想文全部を2週間かけてじっくり読ませてもらい、講演した民際センタースタッフも、丁寧にお礼のメッセージを書き上げ、担当教諭に託し、返信しました。生徒たちの感想文への返信を以下のとおり、まとめてみました(一部を抜粋)。
感想文の内容
●IMコースの生徒さんは、幸運にも、高校時代に海外留学する機会が与えられ(恵まれた家庭環境に感謝ですね)、2年生はすでに留学を経験したので「感謝と自信」が感想文にも表現されており、1年生はこれから留学予定ということで、「期待とワクワク感」が表現されていました。
●また、「ディスカッションでの募金案」は、2年生と1年生それぞれ特徴があり、なかなか興味深かったです。つまり、留学経験した生徒は、留学先の学校で見聞きしたファンドレイジング事例を活用しさまざまなアイデアを出すことができました。
一方、これから留学に行く1年生たちは手堅く「街頭募金」という案を出しましたが、英語の勉強にもなるからと、英語のポスターも作り外国人にも積極的に募金のお願いをするというアイデアを出し、とても頼もしいと思いました。
特に嬉しかったのは、多くの生徒さんたちが、「ディスカッションで提案した募金案を是非実行したい」と書いていたことです!!
●感想文で、「講演の中で最も心に残った」など共通していた箇所と学年別人数を一部紹介。
★「たまたま先進国に生まれた境遇を認識し感謝する。だからこそ、私たちは、たまたま途上国に生まれ育った子どもらの教育支援をする責任がある」という講師のメッセージに強く共感した。
【 計 41 名 : 2年=20名/1年=21名】
★「ディスカッションで出した募金案を、実際に行動に移し、実現したい(する使命がある)」
【 計 34 名 : 2年=18名/1年=16名】
★「問題解決の情熱や行動の原動力が怒りと後ろめたさという考え方に衝撃を受けたが、私達が持つべき感情だ」
【 計 17 名 : 2年=10名/1年=7名】
★「国際情勢の知識、アジアの貧困や歴史的背景や日本との関係など知らない自分が恥ずかしい」
【 計 15 名 : 2年=7名/1年=8名】
★「教育で人生を切り開くことができると実感し、途上国教育支援の必要性を感じた」
「一対一の顔が見えるダルニー奨学金は支援のし甲斐がある」
【 計 15 名 : 2年=7名/1年=8名】
★「もし私だったらという想像力や共感力、当事者意識と行動力の大切さがわかった」
【 計 14 名 : 2年=2名/1年=12名】
★「貧困は被害者も加害者も生み出す・・・私たち自身が加害者であることにも気づくべき」
【 計 3 名 : 2年=2名/1年=1名】
特に印象的だった生徒のメッセージ
「年間14,400円の支援なら私にもできる。
USJの入場料は1回7000円なので2回遊びに行くお金で途上国の子どもが1年間学校で通え人生を変えることができる。
私たちはたかが遊びのためになんで大金を出しているのだろう」
環境抜群の地で国際教育を推進する、立命館宇治中学高校
民際センターは、立命館宇治高校IMコースの皆さんが、ディスカッションで提案したダルニー奨学金の募金方法を是非実践してくださり、結果報告を頂ける日を楽しみに待っています!