3月 2019

緊急支援のお願い　タイ　(Save the dropout students)

皆様からの暖かいご支援のおかげで、生徒全員（50名）の中学校3年生の奨学金お申込みが完了いたしました。
50人の奨学生、その家族、ダルニー奨学金の担当教師になり代わり、職員一同、厚く御礼申し上げます。
これより子どもたちが進級できるように手続きを実施いたします。本当にありがとうございました。
季節の変わり目で季候不順が続く中、皆様にはご自愛くださいませ。そして、ご多幸を心よりお祈り申し上げます。

Save the Dropout Students
中学校を卒業することができない50人を助けてください

この数年、タイ東北地方の農村地帯における子どもたちを取り巻く環境は激変しています。ある校長先生は「一年生の1学期から三年の卒業までの三年間、毎年生徒が退学し、生徒数が激減するのです。毎年進級時には、各クラスでは友達が去り、教室は歯が抜けたようになります。農村から都市部への人口流出は続き、生徒のみならず、教師の立場からしても教え子の多くがいなくなり、寂しい限りです」と嘆きました。

数年前に訪問した時は、まだ、小作人は、農閑期に祖父母に子どもたちを託して、季節労働者として出稼ぎに行っていました。ですが今は、夫婦で一年中、都市で働き、都市に定住します。正月のみ里帰りし、祖父母と子どもたちに会うのです。小規模農家もさとうきびに転作、または地蒔きで、昔のような田植や田園風景は既にありません。毎年の経済状況により、生徒たちの家庭状況は変わり、そのしわ寄せは一番に子どもの教育に影響します。各学校に必ずダルニー奨学金担当教師が一人いますが、その先生から、ＳＯＳのシグナルが民際センターのタイ事務所に寄せられました。50人の生徒たちは奨学金なしで中学二年まで教育を受けることができました。突如、家庭環境の変化で、最終学年の三年に進級・卒業することが極めて厳しい状況に遭遇しています。個々の生徒によって事情は違いますが、親からの仕送りが止まったり、両親が離婚して母親の収入だけになったり、様々です。もし民際センターを通して奨学金をうけることができれば、本人や親戚、村長等に伝え、指導体制を構築します。先ず、本人には、奨学金を提供してくれた日本人があなたを見守っているので、頑張って卒業まで勉強をしましょうと説得します。本人は遠くから保護者が見守っているというような気持ちになり、逆境にもめげず、勉学に励み、卒業することができるのです。

残念ながら、各学校に数名、最終学年の三年に進級・卒業することが極めて厳しい状況に陥った生徒が現れました。奨学金を受けることができれば先生たちは親身になって指導することができます。生徒の将来を真剣に考える先生が各学校の教育現場にいて、その先生の要望に応えて生徒を救いたいと思う次第です。

タイにおいても中学卒業と中学中途退学では、将来、雲泥の差が開いてしまします。是非とも、この50名の生徒たちのご支援をご一考くだされば幸いです。
下の写真はそのうちの39名の生徒たちです。(写真の下の記載は名前と県名)
そのうちの一人のお手紙を紹介します。
また、各写真の生徒が来ている服は学校で決まっている制服です。制服を着ている限り、貧しさの判別はできません。家に帰ると普段着に着替え１年１枚の制服を大事に着ます。