タイにおけるEDFグループのダルニー奨学金授与式について
2019年8月から9月にかけて、EDF-Thailand(タイ事業所)を経由して、奨学生達へ奨学金の振込みが完了しました。その際に、奨学金授与式を開催する学校があります。その様子の写真がEDF宛に送付され、奨学金が児童に届けられた事が報告されます。EDFグループから授与式の開催は依頼しておらず、学校側の判断に任せています。
授与式の大半は朝の国旗掲揚の時、あるいは全校児童が集合する機会に開催され、校長先生から奨学生それぞれに奨学金が授与されます。その後は全員で写真撮影が行われ、皆からお祝いが伝えられます。
タイでの奨学金の活動は、現金や物品での支給ではなく、奨学金が振り込まれた銀行口座の通帳を授与します。この銀行口座は奨学金担当の教諭が管理しており、児童がお金の引き出しの必要な時には、担当教諭にお金を引き出す許可をもらいます。学業に必要な物にお金が使用されるかを教諭が確認できるようにするためです。そして購入後は教諭に購入した物を見せ、他の関係ない物の購入に使用してない事を報告します。
奨学生の資格は、貧困、学業に熱心、品行方正で中学校へ進学する意思がある事です。成績は選考の対象にしません。この他に家族の年収や家庭環境も検討されます。児童の大半は家族が貧困のため、街の中心部にある大きな学校で学ぶ機会がありません。両親の離婚により子どもが祖父母と暮らしているという問題も多いです。両親の方はと言うと、仕事を求めてバンコクなどの都市に行く必要があります。子どものために仕送りしているケースもありますが、自分の生活で精一杯で子どもに仕送りできないケースが多いです。子どもたちは休日に仕事をして収入を得る必要があります。このため子どもたちは十分に勉強して自身を成長させる機会が失われています。もし奨学金がなかったら学校を退学して仕事をするかもしれません。
ある教諭がダルニー奨学金について話をしてくれました。「EDFグループからの奨学金は学校に通うためすべてを補う十分な額とは言えません。ですが恵まれない子どもたちにとって『奨学金』は、家族の貧困問題を軽減させるだけではありません。1つの『励まし』となり、彼らが夢を持ち、人生や学業での困難を乗り越え、自身や家族がより良い人生を送る助けとなります。学校、教諭ともども、奨学金のご支援者の皆様に感謝しております。」
4つの学校での、授与式の時の子どもたちの写真を紹介します。
奨学金が無事にしっかり学生たちに届けられ、笑顔いっぱいの子どもたちの写真を送ってくれました。ある先生からの奨学金提供者に対する感謝の言葉を皆様にお伝えします。「ダルニー奨学金は、恵まれない子どもたちには大変貴重なものです。家庭の負担を減らすだけでなく、学生に対して勉学にも生活にも頑張るようにという力強い応援になります。支援者の皆さんに心から感謝の気持ちをお伝えしたいです。」
やはり、子どもたちの笑顔は素敵ですね。
Banmoomon Phonsawang School, ウドンタニ県