大阪府枚方市立杉中学校が「書き損じはがき&募金キャンペーン」を行いました
大阪府枚方市立杉中学校は、1987年(昭和57年)に近隣の2つの中学校の分離開校により創設した中学校です。校区は枚方市東部ののどかな田園地域と住宅地が広がる落ち着いた環境にあり、市内で最も大きな校区です。校訓には、誠実、正義、友愛、創造を掲げ、先生方は教育目標である「子どもの笑顔があふれる学校」をめざし、日々教育活動に取り組んでいます。ホームページ上での情報発信にも力を入れ、学校の様子を知らせることにより信頼される学校づくりを進めています。校章は、杉のまっすぐに成長する力強さの中に若さの清潔感を象徴しています。
ダルニー奨学金の支援は2005年から、一貫してタイの子どもたちの学びを応援しています。昨年度、1年生代議員は授業やニュースで世界には貧しく学校に通えない子どもたちがいることを知り、コロナ禍で自分たちも不便な状況にあるけれど、広い世界にはもっと困っている人がいてその人たちのために自分たちは何をすべきかを話し合いました。そして、3学期の取り組みとして自分たちにもできる「国際支援」として「書き損じはがき&募金キャンペーン」を立ち上げ、経済的な理由で学校に通うことができない子どもたちを助けるために学校全体に支援の呼びかけを行ったのです。まずは、貧しくて学校に行けない子どもたちが、自分たちが送ったはがきや切手で学校に通うことを皆に知ってもらうためにチラシを作り、内容にはSDGs(持続可能な開発目標、Sustainable Development Goals)や貧困削減の重要性に関する説明も盛り込みました。
はがき回収は学校の各フロアに回収箱を置き、募金は朝、校門前で集めました。その取り組みは枚方市のtwitter 「こちら、枚方市です!@hirakata_city」でも紹介されました。結果、集まったはがきや未使用切手は1,077枚と募金が18,466円。これで、5月からタイの子どもたち4人が中学校に通うことができることになりました。この子どもたちは支援がなければ、貧困のため中途退学を余儀なくされた子どもたちで就学はかないませんでした。
チラシに紹介されたダルニー奨学金に関する画像
民際センターの職員より生徒の皆様へ
今回の取り組みを聞いて、コロナ禍で自分たちも大変な中、より厳しい状況にある人に思いをはせることができる皆様の柔軟な発想と行動力にただただ感心させられるばかりでした。夏には、学校に奨学金証書と共に奨学生の写真などが届き、皆様の活動がどのように支援に繋がっているかを実感できると思います。次は、奨学生へ励ましのお手紙を書いてみてはいかがでしょうか。宛先は、証書に書いてある学校の住所になります。民際センターが支援しているタイの東北部は日本ほど郵便制度が整っていません。奨学生の家は貧しく住所がない場合も多いため、お手紙は学校に送っていただき、届き次第奨学金担当の先生が責任をもって奨学生本人に渡します。彼らは貧しい家庭の子どもたちで、家族は昼も夜もなく日雇いの仕事をしていたり、バンコクなどの大都市に出稼ぎに行って家にいない場合があります。その様な状況の中、水くみ、炊事、掃除、兄弟の面倒などの家事は、奨学生が行い、その空いた時間で一生懸命勉強しながら、疲れてくじけそうになることもあります。遠い国の同年代の方からの応援は彼らにとって大きな励みとなることでしょう。
「ダルニー奨学金」は、ドナー1人につき1人の子どもを支援し、子どもには誰が支援してくれているのかを伝える、顔が見える、成長が見守れる、1対1の国際里親制度の教育支援システムです。1日当たり40円、月々1,200円、年間14,400円の支援で、子どもが1年間学校に通うことができます。