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4月 2021

現地スタッフ紹介 Part16【タイ事業所部長:ペック】

メコン5ヵ国にある、EDF*(Education Development Foundation)の各国事業所。そこで働く私たちの⼤切な仲間であり、皆様からいただいたご⽀援を、⼼をこめて⼦どもたちに届けてくれる現地のスタッフを紹介しています。
今回は、読書⼤好きなランニングマン、EDF-Thai(タイ事業所)のファンドレイジングディレクターのペックを紹介します。

 ペック

私の名前はチュニャコーン・ラタナプラジットです。ペックと呼ばれています。 EDF-Thai(タイ事業所)で15年ほどファンドレイジングのディレクターとして働いています。私は1977年、チェンマイ県に隣接するタイ北部のランパーム県に⽣まれました。ランパーム県にある⾼校を卒業後、チェンマイ⼤学で政治学の学⼠と修⼠号を取得しました。修⼠号を勉強している最中、チェンマイにあるタイ政党で実習⽣として働く機会がありました。その後はバンコクへ移動し、パトゥムターニー県にあるナワナコーン⼯業団地でタイ労働者の英語教師として働きました。そこで何年か勤務した後はEDF-Thaiで勤務していた⼤学時代の友⼈から勧められたこともあり「EDF-Thaiで国際的なプロジェクトのコーディネーターになる」という新たな挑戦をしよう、と決意しました。

私は18年前の2003年からEDF-Thaiで働き始めました。その当時、NPOやNGO団体が、どのように恵まれない⼦どもたちの⽀援をしているのか、タイ⼈の間ではあまり知られていませんでした。通常NPOやNGO団体は「政治活動家」または「救命隊」と思われていた為、私は「EDFの寄付によって、⽣活の質を上げたり、タイの恵まれない⽣徒たちに教育を受けるチャンスを与えたりできること」にかなり驚きました。

更に感動したのが、世界の違う場所に住む心優しい日本人が奨学金支援をしてくださることです。これが「EDF-Thaiで働き始めよう」と決意させたきっかけでした。2003年から2005年の間、EDFでの実務経験やプロジェクト管理経験は、私にとって有意義なものとなりました。調査やプロジェクトで様々なイサン地方と言われるタイの東北部の多くの県を訪れ、ここに住む農村のタイ⼈が貧しい⽣活をしており、早急の⽀援と助けが必要とされていることに私は気付きました。その内の何人かは、人として最低限必要な(衣食住と医療)を満たせていなかったのです。タイはここ20年ほど経済成長が著しいにも関わらず、まだ地方ではこうした赤貧の生活が存在しています。経済発展が進めば進むほど、裕福な人々と貧しい人々との差は広がっていきます。この状態は他の国も同様で、私がEDFの同僚とラオス、カンボジアの2カ国へ訪れた時もそのように感じました。

2005年、タイへの奨学⾦寄付が減少し始め、⼀万⼈もの恵まれないタイの⽣徒達が⽀援を待っているさなか、当時EDF-Thaiの事業部は「このような⽣徒達の教育の未来を必ず守らなければいけない」と決断しました。私はEDF-Thaiのファンドレイジングチームを先駆者として任されたことをとても光栄に思うと同時に、これは私にとって挑戦である、と感じました。なぜなら「我々は誰も募⾦活動の⽅法を知らなかったから」です。当時ファンドレイジングに関しての⼤学コースも無かったため、チームメンバーと私は募⾦⽅法を⾃分たちで調べ上げました。そこから多くの募⾦キャンペーンを⾏い、新しい⽀援者をタイ⼈、⽇本⼈、そして海外からも得ました。私はいつも⾃分のチームメンバーに「ファンドレイザーとして働くことは『毎⽇価値を⽣むこと』と同じで、私たちは、私たち⾃⾝のために募⾦のお願いをしているわけではなく、⼈々に『私たちと共に、何千⼈ものかけがえのない⼦どもたちを救おう。そして彼らを決して⾒捨てないようにしましょう』とお願いしているのです」と伝えています。チームを作り上げてから約15年で、我々は様々な募⾦キャンペーンを実施しました。タイや⽇本⼈⽀援者を通じてたくさんのタイ⽣徒の教育の未来を救うことに貢献でき、それを誇りと価値のあるものだと私は感じました。

EDF-Thaiの同僚たちと

ここでは語り尽くせませんが、何百もの素敵な経験や感動的な瞬間を体験させていただきました。素晴らしい体験の⼀つとして、他のEDFグループの国々の同僚達と今までの経験を共有し、共に協⼒した機会が挙げられます。たとえ⼀⼈ひとり違う⼈間であっても、不利な⽴場にある⼈々の⽣活の質を改善し、向上させるための意志を持っていることは我々の共通点です。アジア圏の⼈々だけでなく、世界中のどこかで助けを求める⼈が現れた時にも⾔えることだと思います。

EDFグループを築き上げ、存続させてくださっている⽇本⼈の⽀援者とサポーターの⽅々にはとても感謝しています。皆様の⽀えがなかったら、EDFグループの「経済的に貧しく学校に通えない⼦どもたちに、教育⽀援により就学の夢を叶える」というミッションは実現しなかったでしょう。決して貧困が終わるとは⾔い切れませんが、皆様が寄付してくださったこと、我々が働きかけていることや皆様が協⼒してくださっていることは、恵まれない⼦どもたちの⽋けを補い、苦難を乗り越えるために必要な「学び」の機会を与え、⾃⽴を促し、そして今度は⾃分たちが⽀援してもらったように他の恵まれない⼦どもたちを救うことができる、と信じています。

支援地域を訪問するペック

話が変わりますが、私の趣味は読書です。特に「歴史」について様々な情報が記載されている記事が好みです。理由としては「過去に起こったことを理解すれば、現在起きていることをより深く理解できる」と信じているからです。また、⾛ることも好きです。過去10年間で100kgまで体重が増えてしまったことがありますが「頑張って⾛って、体重を落とそう︕」と新たな試みを決意し、そして過去4,5年で約40kgの減量に成功しました。未だに最低でも週4,5⽇は⾛っています。⼼⾝ともに元気になりますし、⾃分で振り返って改善することにもつながっています。


*EDF︓「Education Development Foundation、⺠際センターを含む各国事業所の総称名」

 

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「ダルニー奨学金」は、ドナー1人につき1人の子どもを支援し、子どもには誰が支援してくれているのかを伝える、顔が見える、成長が見守れる、1対1の国際里親制度の教育支援システムです。1日当たり40円、月々1,200円、年間14,400円の支援で、子どもが1年間学校に通うことができます。

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