北海道の富丘中学校がチャリティ・コンサートの収益金を寄付
千歳市立富丘中学校
本校の生徒会では5年ほど前から書き損じハガキを回収する活動を行っていました。
しかし、その目的や目標が曖昧であったために、支援の輪があまり広まりませんでした。
この状況を改善しようと生徒会役員会で話し合った結果、まずは目的をはっきりさせた上でこの取り組みを広く知ってもらい、更に主体的に取り組みに関わるメンバーを増やしていこうということになりました。
その中で企画されたのがチャリティ・コンサートです。
幸い、本校は北海道で一番生徒数の多い中学校のため(正確には今年の春に分離新設校ができたため生徒数は半減してしまいましたが)、部活動も多くあり、器楽の部活動もリコーダー部、吹奏楽部の2つがあります。
演奏会は生徒会が主催・運営し、この2つの部活動に出演を依頼する形で行います。
演奏会の冒頭で生徒会長が挨拶をし、書記長が東南アジアの教育の現状レポートと生徒会の支援活動のプレゼンテーションをします。
その後、リコーダー部と吹奏楽部が観客に馴染みのある曲を演奏します。
最後には吹奏楽部の伴奏で観客と一緒に「故郷」を歌い演奏会の幕を閉じます。
会場では書き損じハガキの回収の他に、募金活動や使用済みインクカートリッジの回収活動も行います。
休憩時間には、小さな子ども向けに吹奏楽部の楽器体験コーナーを開設するなど、観客とのふれあいも大切にしています。
演奏会の会場である本校体育館には本校の中学生の他にも、地域住民や校区内の小学生など幅広い年齢層の人たちが集まります。
また、地域版の新聞でも報道されることから、事前に地域住民から書き損じハガキやインクカートリッジが送られてきたりもします。
生徒会役員会が狙った「支援の輪の拡大」が、こうして毎年少しずつ広がってきているのが感じられます。
演奏会は2009年から始まり、今年で4回実施してきました。
支援額はまだまだ決して多いとはいえませんが、多くの人に東南アジアの子どもたちの現状を広く知ってもらえるようになりました。
生徒会役員の中にも、代々この活動を引き継いでいこうという意識が芽生えてきました。
分離により学校規模が半分になったため、次回の開催には課題も出てきましたが、これからも生徒会役員と知恵を出しあいながら支援活動を続けていきたいと思います。