タイ職業訓練校奨学金支援

タイ職業訓練校奨学金支援者様                                                 

HOPE奨学金(高校支援)開始に伴う変更のご連絡

民際センターでは2022年4月25日より高校支援“HOPE奨学金”事業がスタートしました。これに伴い、タイの職業訓練校奨学金支援はHOPE奨学金に生まれ変わりました。現在ご支援いただいております奨学生を変わらずご支援いただけますが、ご入金に関して変更点がありますのでお知らせいたします。

■2023、2024年度分を今後クレジットカードでご入金を希望される方は、民際センターのホームページ上の【HOPE奨学金】クレジットカード決済フォームhttps://www.minsai.org/hope-donation-form/よりお手続きください。*マイページからの入金手続きは現在準備中です。ご了承ください。

・ 郵便払込用紙ご希望の方は事務局までご連絡ください。
・ 既に卒業までの奨学金の入金を完了されている方は、変更は特にございません。
・   これまでと変わらず、1年に一度奨学金証書は郵送でお届けいたします。

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タイで経済発展から取り残された子どもたち

民際センターが活動するタイ東北部の中でも、経済的格差が広がりつつあります。 県庁所在地や郡庁所在地にはショッピングセンターなどの日本の中都市や町の中心部と変わらない場所もありますが、郡部に行くと、田園風景が広がります。一見、昔ながらの農村共同社会が残っているように思われますが、村は様変わりしています。土地なし農民は子供を祖父母に預けて、出稼ぎでなく、都市に移住し、小規模農家も、都市に移住し、休みに帰郷し、農作業します。それは地蒔きで、収穫率は激減。手のかからない、サトウキビに転作した農家も激増しています。しかしながら、現金収入を求めて、都市に移住しても、中学卒業程度の両親が得られる職と手当は厳しく、仕送りが途絶えたり、環境の変化等で親が離婚したり、様々な理由で、子供が家庭環境の変化に直面し、深刻な問題になっています。各中学校のダルニー奨学金担当教師は、そのような子どもを救うために、タイ事務所(EDF)に奨学金を毎年申請します。幸運にも日本からの奨学金を得たダルニー奨学生たちは、家庭の崩壊に負けずに担当教師の指導のお陰で、中学三年間の教育をうけることができます。農村の中学生生活の三年間は、ある意味で温室育ち、村人と先生の保護下にあり、家庭環境に恵まれない子どもたちも、自助により、また村人の共助、日本からのダルニー奨学金の支援のおかげで、無事卒業にこぎつけられます。
しかしながら、3年間親身になって子どもたちが中学校の卒業を迎える時に、奨学金担当教師は彼らの将来を心配します。教師の心配の種は尽きません。卒業を控え社会へ巣立とうとするダルニー奨学生が心配で、夜も眠れないと先生方は必死です。
奨学金支援のおかげで中学校生活を彼らは送られましたが、その後は自分たちで道を拓かなければなりません。中学校を卒業できた子どもたちを何とか貧困から脱却させたいと願っています。
世代間の貧困の連鎖を断ち切るのは、職業訓練校に進学し、手に職を持つことです。
そのために、民際センターは今年度から職業訓練校の奨学金を新たに立ち上げました。

質の高い教育をみんなに

教育に対する国際社会の最初の取り組みは、ミレニアム開発目標 (Millennium Development Goals : MDGs)で定められた「普遍的初等教育の達成」でした。途上国の純就学率は、91%(2015年)に上昇しました。MDGsの教育分野の量的拡大に比重が置かれていたといえます。
MDGsを継承して、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals : SDGs)が決められました。SDGsでは、教育分野の目標は、「質の高い教育をみんなに」でした。量的拡大はもちろん、質的向上の重要性を国際社会が合意した結果といえます。
SDGsでは、初等教育以外の様々な教育段階についてターゲットを定めています。
教育というと小学校から大学までを想像されるかもしれませんが、それ以外も就学前であったり、生涯教育などさまざまな分野にも目が向けられています。

民際センターが職業教育へ奨学金支援を行う理由

民際センターは、ダルニー奨学金により中学校を卒業した子どもたちが、自分たちで貧困から脱却できるように職業教育の奨学金支援(職業訓練校への就学支援)を開始しました。
社会の高度化により、就職にあたって求められる知識や技術も高度化しつつあります。中学校を卒業した段階でそのような知識や技術を持ち合わせているはずもなく、中学校卒業後の進路選択の際に、選択肢が狭まってしまいます。
職業訓練校への奨学金支援で、この状況の解決を目指します。
タイの場合は、中学校卒業後の進路として、普通科高校もしくは職業訓練校へ進む道があり、早く社会に出て働けるように、中学校卒業後の職業訓練校への奨学金支援を決めました。

コンピューターの授業
溶接の実習

職業訓練を受けることで

タイの職業訓練校では、会計、コンピューター、語学などの中から、自分が選択した分野を3年間学ぶことができるので、普通高校より就職にあたっては有利です。
職業訓練校卒業後に、2年間の上級課程に進み、その後に、四年制大学の三年生に編入し2年間学べば、大学卒業の資格を得ることができます。
中学校から職業訓練校への進学を選択しても、その後の選択肢は多様です。

タイ職業訓練校の支援方法

・支援対象              職業訓練校に通学する1年生から3年生

・支援金額              36,000円/1人/1年

   *当初の35,000円より、変更しました。

   ・支援内容  卒業までコース(3年間)

3年分一括でのご支援か、毎年のご支援かお選びいただけます。

・奨学金の支給方法              生徒名の預金口座に奨学金を振り込みます。

・報告書の送付       毎年夏(8月末日まで)に、報告書(奨学金証書と生徒の写真)をお送りします 。

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支援を待つ中学生の声


Ms PORNNAPA THONGDEEKIEW

 希望分野:会計学

こんにちは。私の名前はPornnapa Thongdeekiew(15)です。父は私が小学校2年生の時に亡くなりました。今は母と姉と一緒に暮らしています。私たちは農業で生計を立てています。余暇には母の家事を手伝っています。私は職業訓練校で勉強する事を希望しています。なぜなら卒業後に就職ができ家計の負担を減らせますし、それが職業訓練校の良いところだと思うからです。姉から職業訓練校の学生生活について聞きました。私が知らない新しい世界で、新しい人たちと出会うのが楽しみです。心配なのは学費を払う用意が十分にない事です。


Mr KRITSANA PILASAEN

希望分野:コンピュータサイエンス/IT

こんにちは。私の名前はKritsana Pilasaenです。私は最初の子供です。今は祖父母と一緒に暮らしています。稲作と養鶏で生計を立てています。職業訓練校に進学できれば、卒業後は仕事に就くことができて家計の負担を減らせて、実地経験が得られることが良い点だと思います。職業教育の事を少し調べたらやる気を感じました。ただ、必要経費を十分にカバーできない事が心配です。5-10年後、私は自分の夢の仕事、やりたいこと、能力を十分に使ってできる範囲で安全な仕事をしている姿を思い描いています。家族をサポートするのに十分な収入を得ることもできます。


Ms PANJILA SRIBUALA


希望分野:エンジニアリング

こんにちは。私の名前はPanjila Sribualaです。私は、父母と3人で生活しています。自由な時間には姪/甥のベビーシッターと家事をします。私は職業訓練校に進学することに決めました。なぜなら、卒業直後は仕事に就くことができ、就職先を懸命に探す必要がないからです。仕事が得られたら家計の負担を減らすことができます。5-10年後には、恐らく仕事を得て自分で生計を立て、両親の借金返済を手伝えるようになっていたいです。

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寄付金控除について

公益財団法人民際センターは、特定公益増進法人として、所得税・相続税・法人税の税制上の優遇措置を受けることができます。

また、一部の自治体では個人住民税の寄付金控除の対象となります。

個人によるご寄付

■ 所得税(国税)について

弊団体への寄付金は、確定申告の際に寄付金控除が受けられます。その場合、「税額控除」または「所得控除」のいずれか有利な方を選択することができます。

一般的に税額控除が有利といわれますが、個人の課税所得によって異なってくるため、詳しくは税務署、または税理士へご相談下さい。

■ 住民税について

都道府県または市区町村の条例により、公益財団法人民際センターを税制優遇措置団体と指定している場合、弊団体への寄付金は、確定申告により個人住民税の控除を受けられます。

2017年8月現在、弊団体は東京都税条例指定の寄付金控除対象団体に該当しております。

それ以外の自治体において、弊団体への寄付金が個人住民税の控除を受けられるかどうかは、各自治体の個人住民税窓口へお問合せ下さい。

詳しくは、こちら


よくある質問

Q1. 1年間のみの支援はできますか。

A1. 現在の制度では、中途退学阻止を目的とした支援ではないため、3年間の継続した支援をお願いします。

Q2. 36,000円で1年間勉強できるのでしょうか。

A2. 義務教育ではないため、生徒自身の自助努力が必要であると考えます。そのため、奨学金だけでは1年間の生活はまかなえませんが、学校に通うことは可能です。

Q3. どうしてタイなのですか。それも、特定のウドンタニ県なのでしょうか。

A3. 職業訓練校支援はまだ試験的実施の段階です。奨学金事業の経験が一番あるタイ事務所(EDF) で試験的実施を行い、正規事業化の準備を進める予定です。将来的には、他の活動国での実施を計画しています。また、今回ウドンタニ県のみでの実施としたのは、試験的実施として活動地域を選択する必要があったからです。

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